汗の成分を調べても毒素は大して含まれていないという記事です。デトックスを売りにしたビジネスは医師に定期的に批判されますが、整体が汗を大切にしているのはその成分ではなく「汗をかく」という働きそのものです。
汗をかくと体がゆるみます。例えば頭が疲れやすい人は寝ている時に頭や首に汗をかきやすく、緊張している部分から汗を出すことでゆるませています。骨盤の動きが悪い人でも、仙骨にじっと気を通しているとじんわり汗ばみ、汗が出てくるようになると本来の可動性が出てきます。
体も心も「ほっとゆるんだ時」に汗がかけますが、緊張がゆるめられない人は汗がかけません。汗をかくことが体にとって大切なことを知らず、ただ不快なもの、臭いものとして出さないように生活するのは健やかではありません。最近は汗だけでなく発熱することも過剰に忌避するような風潮になり、発熱しただけでこの世の終わりみたいに絶望する人までいます。
熱を出すということも発汗と同じく体をゆるめられないと出ないし、意味があって出ている熱なのに「他人や会社や保育園に迷惑をかけてしまう」と悔やみながら寝込んでもろくなことにはなりません。
発汗や発熱といったもともと備わっている働きをより活発にさせるのが整体です。