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命に対する礼​

整体教室で参加者の方同士ペアになって稽古する際、礼をして始め、礼をして終わります。身体をお借りして稽古することに対する礼でもありますし、呼吸を合わせるための礼でもあります。

最初の礼を丁寧にすると、整体も丁寧になります。

​お互いに気持ち​の良い礼をして稽古しましょう。

ずは自身を変えること​

整体教室ではセルフケアに時間をかけます。セルフケアに使う時間の方が実習より長い時もあります。

自分の身体が固い状態で、人を柔らかくすることはできません。

自身の腰が痛い状態で、腰が痛い人を治すこともできません。

自分の状態以上に人の状態を良くすることはできないので、まずは自分自身が良い状態になることが大切です。

​自身を変えることができて初めて、人が変わることの手助けができます。

一人稽古は十分に​​

セルフケアは教室でも行いますが、自宅でしっかり行うことが大切です。やればやるだけ身体は楽になりますし、身体が変わった分だけ整体は上手になります。

​「人に整体する予定はないからセルフケアだけ学びたい」という人もいるかもしれませんが、自身の身体がどれだけ変わったか、どれだけ身体の使い方が上手になったかのチェックとして整体の実習をしてみてください。

学ぶことは真似ること​​​

整体の稽古は術者として学ぶ、受け手として学ぶに加えて、見て学ぶことも大切です。稽古していると伸び悩む時が必ず訪れますが、そうした時に他の人たちの実習を見てみる。すると座る位置や身体の動かし方で閃くことがあり、ぐんと成長することがあります。

​見る力もまた、稽古していくことで徐々に養われます。

​正確に真似るということが、上達の近道となります。

カリキュラムのない学び

整体には学校の勉強のようにカリキュラムがありません。

一人ひとり学んでいく順序が違うので作れないということもありますが、カリキュラムを作ると教わる側は教わった気になるし、教える側は教えた気になります。

「自分が何を学ぶことになるのかわからない」というのが面白い点でもありますから、本で読んだこの技術だけ学びたいとか、他の療術で学んだ知識を持ったままでは学びの幅を自分で狭めてしまいます。

テストで良い点を取るための学校的な勉強方法や、今まで身につけた知識は手放して、まっさらな気持ちで学んでください。

稽古をイベントにしない

特別なセミナーに1日参加する。泊まりがけのリトリートに参加する。

数日で学べることは限られていますし、自宅では何もやらないのでは意味がありません。数回通えば修了証がもらえる○△養成セミナーや「流行っているから」を動機にどこかに通うのも、理想ではありません。

「眼が疲れた時は耳をひっぱる」、この知識は1日で頭に入りますが、ひっぱる力加減や角度、どの程度目が疲れるとどれくらい耳が固くなるかという技術や観察力は、長い年月をかけて身につけていくものです。

決して華やかではない毎日の稽古でしか得られないものがあります。

SNSで映えなくとも、身につけた技術は自分だけの宝物です。

伝え方にも気配りを

ペアでの練習で相手にアドバイスをする際、ちょっとした物の言い方や態度で傷つけたり、不快な思いをさせることがあります。

押さえている場所が違いますとか、先生とやり方が違いますとストレートに言ってしまうと、「間違わないよう、失敗しないよう」萎縮した気持ちで稽古することになります。

出来ていないことだけ言いがちになりますが、先に良かった部分を伝えてから「もう少しここをこうすると良いかもしれません」というような伝え方ができると、お互いに気持ち良く稽古ができます。

​触れ方だけでなく、扱う言葉にも丁寧さが必要です。

サードプレイス

自宅や学校、職場以外で息抜きができる場所、人と交流できる場所をサードプレイスといいます。

家庭での役割や職場での役職から開放された状態で人と交流することは、心の安定にもなりますし普段の生活で出会わない人との交流は良い刺激になることもあります。

自身の中に流れる気というものは、他者の気と交流することでより巡りが良くなります。道がコンクリートに覆われ、人と人の交流まで隔てられてしまった現代ですが、人と気を通し合うことで人間らしさ、動物らしさを取り戻したいものです。

日常が稽古場

どうすれば楽に包丁を扱えるか。

どうすれば楽に電車の中で立てるか。

日常のあらゆる場所で稽古ができます。

歩いている人を見れば、右肩が下がっているとか背中のこの部分の気の通りが悪いなとか、そんな観察の稽古もできます。

教室で「丁寧さ」を学んでいるのに、日常では物の扱い方が雑とか、脱いだ靴が揃えられないのでは意味がありません。

 

日常で稽古したことを教室に活かし、教室で稽古したことを日常に活かしてください。

練習は本番のように、本番は練習のように

練習は本番のつもりで真剣に、本番は練習のつもりで気楽にやりなさいという意味です。

愉気は天心で、ぽかんとした気持ちで行います。

技術はもちろん大事ですが、頭をからっぽにして、良くしようと意気込むのはやめて、ただ呼吸を合わせて相手の身体に触れます。

​その人自身の変わっていく力を信じて、その人本来の素敵な姿を想像すれば、自然と変わっていきます。

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