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【今日見たもの】

感染や変異と聞いて、多くの人はバイオハザード的な恐怖をイメージするのではないか。「海外では大変だが日本はどうやら様子が違うようだ」というメッセージを発することなく、聞いたことのない横文字を氾濫させて集団ヒステリーに陥っていった。この1年を経て今度はワクチンを巡って新たな分断が生まれた時に、賢明に振る舞うとはどういうことが今から考えている。


俳人がピクミンの世界で吟行(俳句を作るために出かけること)する、一般的な実況動画とは趣の違う動画。

ピクミン進む はかなさ強さ 春の雨


こちらは龍が如くの世界で吟行。

枝豆の 豆出てこない 出所後


ゲームさんぽは他にも石原良純がゼルダの伝説の天気について語っていたり、精神科医の名越先生が登場人物の心理分析をしている。建築史家がゲーム内の建物を語ったり、とにかくクリアを目的をせず専門家がその知識を惜しげも無く、ちょっと前のめりに披露していて楽しい。なんとなくこども電話相談室のような、知的で優しい雰囲気に似ている気がする。


【今思うこと】

「ドラマの中でまで現実を見たくない」


「天国と地獄」、毎週楽しみに観ているけれど、このドラマの第一話の冒頭、主演の綾瀬はるかが電車に飛び乗ると乗客全員に冷たい目で見られる。自分だけマスクをしていないことに気づきマフラーで口を隠して立っていると、同じく主演の高橋一生が近づいて来てマスクを手渡すというシーンがあった。ところがその後室内のシーンであっても誰もマスクを着けていない。綾瀬はるかが働く警察署でも、高橋一生が働く企業でも誰も着けていない。後に追う側、追われる側になる二人が偶然車内で会話を交わしていたという演出のためだけに現実が反映され、その後は反映されないというのがなんとも都合が良くて釈然としない。そして車内でのノーマスクが人を不快にさせるという印象をドラマが植え付けるというのもうんざりする。


去年有村架純が主演していたドラマもコロナ禍を反映させたドラマだったし、リモートをテーマにした恋愛ドラマもあった。


ニュースを見るとしんどいからドラマを観たい人もいるだろうに、そのドラマでも現実を見せられたら辛いだろう。CMもコロナと全然関係ないCMでも登場人物がマスクをしていたり、やっぱりコロナと全然関係ないCMが「ニューノーマルで行こうニューノーマルで行こう」とうるさい。


そんな私が去年からやっているのが昔のゲーム。スーファミからPS1、PS2のソフトまで来た。ストーリーに没頭し、どう攻略するか考えるのが適度な刺激となる。急な時代の変化に飲み込まれないよう、単純なゲームの世界に籠もった方が良い時もある。



【今日見たもの】

感染防止のために「二重マスク」はすべきなのか?

この記事の結論は「正しく装着することが大事」なので「話題の二重マスク 枚数より正しい装着を」が誠実な見出し。


「二重マスク」効果あっても息苦しいでも着けないと怒る人が出そうな空気

記事前半はダミー人形を使用して二重マスクの遮断率が上がったというアメリカの実験紹介。後半に怒る人が出そうな空気を感じた記者のエピソードがあるのかと思いきや、「必ず着けねばという風潮にまではならないと思う」という見出しとは反対の女性の意見の紹介。最後に少しだけ「二重マスクしない人が陰口言われてるのを耳にする」という話が出てくるがこれはニューヨーク在住の人の話。なんとなく記者が思ったこと、しかも分断を煽ることを見出しにして、記事の中身は見出しとほとんど関係ないという不快な記事。記者名の記載は義務にしてほしい。




近現代史研究者、辻田真佐憲さんへのインタビュー記事。


「このような感染症ですから、市民が自分で考えて、自らの行動を制限するのは問題がないと思います。しかし、政府による私権制限や、それをもとにした同調圧力が用いられていることについて、私たち市民はもっと自覚、危機感を持つべきだと思います」


「また、感染拡大の防止策をめぐっては、リベラルと言われる野党側やその支持者も私権制限に前のめりだったように感じています。そうなってしまうと、制限によって奪われる移動の自由や集会の自由を擁護するのは誰になるのでしょうか」


「前線も苦労している、人も亡くなっているのだから、少しだけでも辛抱しなければならないーー。美談や恐怖など、感情を刺激するような報道がメディアを通じて流れ、人々がそうした『空気』に煽られ、同調圧力に走り、政府が私権制限へと動いていくのは、戦前とまったく同じです」


「医療従事者がいかに大変なのか、重症患者がいかに苦しんでいるのかを伝えることは、止むを得ないでしょう。しかし、そうした感情的なものと私権制限は本来であれば切り離して議論をしなくてはいけないと思います。こういうことをいうと、反発が寄せられると思うのですが……そこまで、戦前と同じですよね」


「いまの自民党政府は、その憲法改正草案からもわかる通り、国民に権利よりも義務を科したいと考えている。五輪があるからそのような強権的な姿勢は出していなかったわけですが、中止になれば、ロックダウンができないのならできるように憲法改正をしよう、という流れになりかねないと思っています」


感染症の専門家以外の専門家の声がもっと必要だ。最初から最後まで素晴らしい記事。

芳田整体. All right reserved.

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